2013年10月17日木曜日

丙午世代の功罪:フラガールの原点、常磐ハワイアンセンター営業開始!

常磐ハワイアンセンター(現「スパリゾートハワイアンズ」)の営業を開始

映画『フラガール』で描かれた、常磐ハワイアンセンターの営業開始までの感動のドラマは、昭和40年から41年にかけての物語である。
常磐ハワイアンセンターの営業開始のその年は、丙午(ひのえうま)の年である、昭和41年の1月15日。
映画を観た人は、いかにこの施設を立ち上げるまでに、多くの人の涙と笑顔があったかを、心に刻みつけられたことだろう。

フラガール

その当時、と言っても僕が生まれた昭和41年だから、僕の記憶にはないわけだが、当時ハワイと言えば夢の国だった。
今でこそ、芸能人も、芸能人でなくても、気軽に行けるバカンスの国ではあるが、当時はそんな気軽に行ける島ではなかった。
遠い遠い、常夏の国。あこがれの国。アップダウンクイズで1問も間違えずに勝ち残れば、夢のハワイへご招待。
選ばれた、ほんの一握りの人だけが、その地を踏める。
あの、日本テレビの名番組、「アメリカ横断ウルトラクイズ」でも、ハワイでどろんこクイズ!そこまで行けるだけでも幸せ者だった。
そんな夢の国を再現しようと、炭鉱の町だった福島のいわき市湯本。
石炭産業の衰えから、新たな事業を興そうと試みたのが、「常磐ハワイアンセンター」だった。

スパリゾートハワイアンズ01

映画『フラガール』では、その「常磐ハワイアンセンター」を成功させようと奮闘する、普通の人々の苦労と笑いと涙を描いている。
主演は松雪泰子、岸辺一徳。フラダンスを踊るフラガールズには、蒼井優、南海キャンディーズのしずちゃんらが、また町の炭鉱夫として、豊川悦司、高橋克実などが脇を固める。
映画自体は実話を元にした、感動のハートフルストーリー。特に、何にも知らなかった地元の娘たちが、紆余曲折を経て最後には皆でフラダンスを踊る。この最後の集大成的なところに、感動の場面を持ってきている。さまざまな思いと、さまざまな経験をした、彼女たち1人1人が一生懸命踊る姿に胸を打たれる。

フラガール02

この時代は、決して裕福ではない。
都会にあこがれ、田舎から都会へとやってきて、夢を追う者、夢を失う者。
日本の成長期の中で、人の成長の歩みは、早くもあり、変わらないようでもある。
貧乏と背中合わせの時代、しかし人情や、人の優しさは今よりも数倍もあっただろう時代。
物も金もないからこそ、人々は心と心で支え合い、助け合った時代。
そうやって人々が支え合っていた時代、丙午のその年に、この「常磐ハワイアンセンター」は開業した。
常夏で、平和で、青く、きらびやかな憧れの国として。



2013年10月3日木曜日

丙午世代の功罪:2026年に起きること。平和を希望!

1966年(昭和41年)は丙午(ひのえうま)の年。
さらに60年後の、2026年に視点を移してみよう。そこに、すでに特別なイベントが用意されていたりする。歴史は実は巧妙に計画されているものではないのかと、ちょっとそんなことを感じたりする。
2026年、今からあと13年後なわけだが、この年、多くの人が待ちわびているイベントがいくつかある。
そのうちの1つは、そう、ようやくようやく、ようやくなのだ。

sakurada

サクラダ・ファミリア完成。

建築家アントニ・ガウディの未完成の建物。スペインのバルセロナにあるこの建物は、1882年に着工された。
内戦で設計図や模型などが無くなるという悲劇もあり、もともとのガウディの構想通りの建築ができるのかが危ぶまれていたが、ガウディ没後100年でもあるこの2026年に、ようやく完成のめどがたったということになる。
当初は300年はかかると言われた。150年ほどかけて、現実のゴールが見えてきた。
超巨大プロジェクトと言っても過言ではない。2世代?もしくは3世代、4世代くらいかけて作り上げてきた、その努力のたまものは、恐らくは筆舌に尽くしがたく、簡単に記されるものではない気がする。
あと13年。ガウディの描いた世界を見ることができるのは、もうすぐだ。

worldcup

もう1つのイベントは、4年に一度のサッカーの祭典、FIFAワールドカップ開催である。
2026年のワールドカップの開催立候補地については、まだ未定である。
開催立候補地は、これに先立つ2大会の開催地と同一の大陸連盟に所属する国は立候補できない、という規定が制定されたため、これに伴い、ヨーロッパとアジアの開催がなくなった。
現在、カナダ、メキシコの開催構想が予定されているが、決定はまだ先だ。

スポーツによる世界の調和は、世界平和にもっとも近い方法ではないかと個人的には思っている。
もちろんオリンピックもそうなのだが、このワールドカップの各国の熱烈ぶりは尋常ではない。そのため、一歩間違えれば各国が深刻に対立するほどの危うさを潜めてはいるが、それでも、今までの開催の様子を見るに、サッカーの持つ魅力が世界を平和に近づける可能性を持っていると、そう思いたい。

あと13年後。丙午の僕は、ちょうど60歳。
世界中で開催されるイベントは、その頃は、どんなふうにこの目に映っているだろうか。
世界は、少しは平和になっているだろうか。
60歳の身で、世界中どこでも安心して旅できる、そんな世界になっていてくれないだろうか。
あと13年では、まだまだ難しいかもしれない。
だが、やはり希望としては、どんな場所でも安心して気楽に行ける、そんな国境の隔たりを感じさせない世界へと、変わっていることが実感できる世界であってほしいと望む。
そんな2026年であってほしい、と、これを書いていて思った。